母の命日で考えること

今日は実母の命日で丸四年(五回忌)が経過をしました。たまたま新仏壇に取り替えるため今日は朝から少しづつご本尊や脇仏、位牌、五具足(仏壇用仏具)、蝋燭立て、供物置き、吊り燈明等を丁寧に掃除をするべく磨いておりました。思っていたよりは汚れていたためキレイに磨きをかけて再安置できたことは心もスッキリできて安堵しました。私も何となく気持ちの整理ができてよい節目になったように思います。生きていたら86歳かと思いながら在りし日のことをいくらか思い浮かべました。偶に二人で今後の方針について話し合うこともありました。その時に母はいつも決まって同じことを言っておりました。私にはそんな難しい哲学や手腕はないし時代を先読みする能力などない。だけどお前が何日も何日も脳味噌が千切れるくらい考えて決めたことならやってみなさい。そして一度,腹を括って覚悟して決断をしたことならどんなことがあっても途中で諦めたらいけない、後ろを振り向くことだけはしてくれるなよ,とこれが口癖でした。今の私にとってはこれが遺言です。そして心の支えにもなっております。また今日は群馬からたまたまですが生前の母をよく知る尼僧様が横川の釜飯とドーナッツ,そして本堂内荘厳具の完成のためのお祝い(金一封)をお持ちくださいました。その際には新仏壇もご覧いただきよき一日となりました。今は母のために捧げる記事を供養のため執筆しております。
私は還暦を過ぎてさらに自由人として生きております。名建築家のフランク・ロイド・ライドは「成功とは好きなことをして生活ができることだ。」「本当の成功とは資産や肩書きではなく日常の満足度のことだ。」と言われております。バスケ界史上最高の選手と言われるマイケル・ジョウダンは「無理だなんて絶対に口にしてはいけない、限界とは恐怖と同じでほとんどのことは幻想に過ぎないのだ。」「一度心に決めたのなら決してどんなことがあっても振り返ることはしない。」と。サッカー界の至宝、クリスチャーノ・ロナウドは早朝からジムにいたりチャンピオンズリーグで優勝した日にもトレーニングをしていたりとそのストイックすぎる行動に対してそんなにお前はトレーニングが好きなのかと聞かれるという。好きでないに決まっているだろといつも答える。だけどもこれは自分の中でやると決めているからやるだけ。みんなは私のようになりたいというがやり方はみんなに話しているし教えている。挑戦してほしいと。だけど過去にロナウドと同じ食事制限とトレーニングをしたブラジル選手はその過酷さに倒れそうになって逃げ出してしまったそうだ。2019年にインタビューをした時に私のようなレベルを15年間も維持し最善を尽くすために努力をしてきたのは忍耐力である。僕のことをナルシズムとは思っては欲しくない。フットボールへの愛情がモチベーションになっていてとてもとても好きなことなんだ。僕の業績に奇跡や不思議さはない。最大限の努力がもたらしてくれているに過ぎない。五大リーグを離れてサウジアラビアでプレーする今でも夜に一人残ってジムでトレーニングをしている姿を目撃されているという。とある東大教授が学生に伝えた真実の教えがある。卒業して社会に出ると結婚をした人。出世をしたひと。転職成功をした人。いろんな成功事例を目の当たりにすることがある。でもそれはSNSやハイライトによってある一面を伝えているに過ぎない。そこに来る過程での葛藤,悩み,挫折,迷いまではわからない。だから本当に競うのは同世代の人や華やかな世界にいる人ではない。過去の自分との競争でしかない。昨日より一問でもよいから多く解いてみるとか。昨日より1ページだけ多く読んでみるとか一歩でも前進させることなんだ。一つでも過去より一歩前に出ること。改善するだけでよいのだ。竹は地中に数年間いてからある日突然に一気に20メートルも伸び続ける。暗黒の時代があってのことである。だから焦らなくてよい。コツコツと日々進化することなんだ。そうして弛まず努力を継続していけばある日,気づいた時にはとても遠くに飛べているものである。勉強とはそういうものなんだ、と。いずれも言い得て妙である。届く時は一気に届く。成る時はなるべきして成るものである。いずれもそこまでの積み重ねがなせるものである。人生はとても深くて尊いものである。母の死から四年が経過をして今の人生に感謝である。合掌
令和7年10月19日
実母の四回目の命日