自制と自戒と自律と

先日のプロボクサー井上尚弥の世界戦も見事でありました。本人の宣言通り、12ラウンドをフルに戦い勝利をしました。観客席にいた中谷潤人もよく自制ができている試合でした、とその勝利を讃えておりました。自らの宣言した通りの試合運びをし常に自分の距離感とペースを崩さなかったことは圧巻としか言いようがありません。本当にモンスターだと思います。それでも天才でもモンスターでもなく日頃の鍛錬、摂生、自制の賜物であると私は思います。いや思いたい。練習量を見る限り尋常ではありません。誰よりもやっていると思います。プロでやっていくにはそれだけの覚悟と必死さ、執念は必要だと思います。食生活、私生活を含めてすべてを自制をし自戒と自律のある生活をしていなかったら真のスーパースターになどなれるとは私は思いません。
お詫び行脚から一週間が経過をし今,私は今朝の青空のように心は澄み渡って久しぶりに溌剌とした気分になれました。今,冷静になってみて本人だけの責任にはとてもできなかったと反省をしております。やはり私も悪かったしいつも依頼書を私には必ずLINEをするように言われながらしたりしなかったり事務所も悪かったと思います。今回,受けたものが今月退職します。職員間の意思の疎通が取れていなかったこと。通常通りの事務処理ができていなかったことなど反省点があります。さらに言わせてもらえればこれは妻や役員からの指摘でもありますが葬儀社からの依頼の仕方も悪いと思います。出仕の依頼連絡が一方的で丁寧さには欠けます。特に高齢者の女性は親族のようで誰も注意ができないと思われます。途中でいつも電話をガチャンです。およそ寺院手配には向かないと思います。それから依頼書(取次書)が来るのは暫くしてからです。場合によっては二、三日後もよくあります。一口に葬儀と言っても今は火葬式から一日葬儀、通夜葬儀、出棺式のみとかいろいろあります。俗名もあれば信士信女、居士大姉、院居士大姉とかあります。お布施額にも幅があって人選も苦慮します。順番や能力,経験等を吟味して公平に人的配置をしていきます。また日程調整もあるし時には配置転換もします。下職の場合には一方的に従い合わせるしかありません。常に組み込んでいくための作業が必要になります。これは請け負い側の悲哀であり致し方ないことですがこれでは何も改善されません。十数年のお付き合いの中で何も先方は進化はしておりません。会社のことをよく言う社員は聞いたことがありません。葬儀社はほとんどそうですが。社長の本業以外の仕事に没頭していることには社員は辟易しているようです。妻はそろそろ断ったらと言って来ます。長く信頼関係は築けて来ておりますが潮時にもあるのかもしれません。
こちらは進化し続けているために常に檀信徒は増加しております。そのために葬儀件数も増えております。また無住寺院からの移動もあります。今後は淘汰の中でさらに発展することは確実の見込みです。墓じまいをしてから見性院へという流れにはなっているようです。県内は元より全国から移住ならぬ移管があります。一般墓も樹木葬も売れております。困ることはありません。私も還暦を過ぎてそんなに働かなくてもよいかなとも思うようにもなりました。私と言う存在に安心してしまって依存してくる人もいます。私に頼りすぎないでもう少ししっかりとしてもらいたいものです。群がって来られても困るしそれぞれが自立をしてやってもらいたいものです。今月末で料理部の休業宣言もしました。雇用契約をしないでの採用はやはり問題もありです。日本料理の総料理長を勤めた人は最初の勤務の時に履歴書を持参して来ました。その人以外ではまだいません。隙間アルバイトは素性がわからないので時に危険です。身分証明書もありません。そのために各地で盗難の報告もあるようです。副業で来た場合には本業の勤務先とかを知る必要はあると思います。今も残っている人はよく働きその人の勤務先の社長が私の知人のため安心はできます。そうでないと個人的に定期的に依頼をすることはやはり危険です。もしも気に入った場合であっても履歴書や身分証明書を提出してからに今後はすることにしました。怪しいひと、金銭に困っているような人が多かったようにも思います。今は人手不足のため隙間アルバイトも流行っていますがいずれは問題となり失速していく予感もします。派遣会社も収益のためにはワーカーを保護します。どうしても確保しておきたいため甘くなります。土壇場のキャンセルは多過ぎます。あてにはなりません。今は,時代はワーカーの売り手市場です。経営者にとっては試練の時です。人手不足の倒産が相次いでいることが私もよくわかるようになりました。仕方なく採用してトンデモないことになっていると言うことをよく聞きます。これが高じて倒産になるようです。今は募集をしてもほとんど求人は来ません。
かつて私は住職になりたての頃,事務員を募集しました。百人も来ました。妻の携帯電話が午前中は鳴りっぱなしで留守電だけで40件でした。書類審査の後,面接日を設けました。三十数人に絞り客殿の廊下まで並んでもらいました。まさに買い手市場でした。こうした時代もありました。だから今は碌なのが来ませんから新規事業に積極的になることはないと思います。大倒産,大破産時代を経て買い手市場になるのを待つことだと思います。必ずまたそうした時期は来るはずです。今は虎視眈々と脇を固め地ならしをしておく時だと思います。ゾンビ企業もそろそろ退場させられます。聖域もなくなり学校も病院も神社仏閣も容赦なく薙ぎ倒されていくはずです。すでに火の車です。特殊な事情によって辛うじて成り立っているに過ぎません。ほとんどは機能不全にあります。こちらはその時までしっかりと準備をしていきます。幸いに当院は少数精鋭のこれでも実力派集団かと思います。来年にはとびっきりの有能な僧侶との雇用契約ができそうです。寺院持ちマンションの利用も希望されております。着々と進みそうです。今日もお彼岸で境内は人で溢れております。今日は本堂は葬儀一件と法事四件、さらに霊園法要です。目一杯です。分刻みです。稼働率もよくなっております。エコ寺院のため無駄がありません。設備投資も終わっているために稼働率さえあがれば新規事業のための投資はいくらでもできます。悪循環の時代を前にすべてのことを終わらせておいたことは幸運でした。もう何も心配するようなこともありません。王者として振る舞うのみです。ご機嫌よう,さようなら。
令和7年9月21日
見性院住職