樹木葬と経済

今回は樹木葬型墓地と経済合理性について私見を述べたいと思います。昨日は県内南部の大型霊園にお勤めのためのお参りをしてきました。かなり大型規模の墓地を多く所有しているところです。1列におよそ二、三基は少なくとも撤去をしたであろうと思われる墓地がお見受けできました。おそらくはこれから5年、10年で3分の2ほどが墓地跡地になるようにも思われます。そうなると霊園も維持ができなくなると思われます。緑地帯の部分の多くが除草シートに覆われております。景観は決してよくはありません。場所によっては古塔婆もそのままにされておりいずれは廃墟化するかもしれない様相を呈しております。新規区画もありそこそこかと思われましたが以前と比べれば隔世の感はあります。とにかく広大な敷地をこれから永年に渡って継続できるとはとても思えません。霊園での法事は特に激減しております。何処も管理費の値上げをし出しているようです。ますます墓じまいは進みます。また管理費の滞納も目立つと言われてもおります。管理費を払わないまま転居をしてしまいその後の消息がつかめない利用者もいるやに仄聞しております。そうしますと早晩、寺院同様に間違いなく霊園も潰れます。廃墟化します。そうなると遺骨は一極集中的に何処かに集められます。大阪、天王寺区の一心寺のようなところに行くと思われます。
当院もおかげさまで遺骨の持ち込み、配送が急増しております。法事は減少しているもののです。これが収益として墓誌の刻みやオプションとしての塔婆、法事に結び付きます。これからは増える、増えているのが直葬と合祀(散骨)です。これに特化しているところが強みを発揮します。そして樹木葬です。樹木葬型墓地がなぜよいのでしょうか。それはとりわけ経済合理性において極めて有益だからです。まず投資にさほど費用が嵩みません。それでも利益率はよく管理はこぢんまりとしていて容易いことが挙げられます。また消費者から安価であることでとても喜ばれます。管理費不要でさらに寺院が直轄墓地として掃除も管理もしてくれます。墓じまいもなくその後の永代供養まで心配がありません。50年後に建て替えをする場合でも費用は抑えられます。永代に渡って心配がないのが樹木葬型墓地です。また樹木葬墓地は民間霊園よりは寺院墓地の方が有利です。管理面、利用のしやすさ、将来性とかを考慮しても寺院内の方が得策です。永代供養にも繋がります。これから民間霊園の破綻は目に見えております。民間霊園は石屋さんの経営がほとんどです。そのために石材の利益ではないため利益にはつながりません。樹木葬墓地や合祀墓が流行れば流行るほど石屋さんは破綻していきます。寺院と組んで二人三脚でなければ将来はありません。これが現実です。
この樹木葬型墓地はマンション型とも言え共有地であっても個人で所有できるメリットがあります。それで管理や掃除をしてもらえたら天国です。当院は寺院であっても檀家制度がないため宗教は自由です。寄付もありません。僧侶の同伴も可です。このような寺院はなく未来永劫にわたって発展を続けることができます。霊柩車も安置所もあり葬儀一式すべてをお受けできます。これからレストランカフェも建設予定です。将来的にはシェアハウス、グループハウスも検討しております。一箇所で生活のすべてが満たされるようにします。まさに極楽浄土寺院にさせて見せます。民間や公営で管理費の無料はできないと思います。なぜ当院ではできるのでしょうか。それは年々歳々、当院では信者や支援者が増加しているからです。常時、寄付があります。またこの度のお盆供養も五千円の塔婆供養費ですが特志として五万円という人が急増しました。一万円、二万円もいらっしゃいます。それだけでも年間にすればかなりの額です。評判が評判を呼び特志(特別寄付)が特志を産み、遺骨持参が遺骨持参を産み活況を呈しております。お盆供養の特別法要も年々増加傾向にあります。料金を値上げしても勢いは落ちません。指名も多いです。これからは合祀か樹木葬かの二者択一になります。先ほどのお盆供養の申し込みに来られた人が私に会うなり絶賛してくれました。成功したね。抵抗勢力の檀家や近隣の寺院の顔が見てみたいとも言われました。新聞折り込みチラシも最高でした。過去に見たことがない、と言い尽くせない賞賛の嵐でした。本当にありがたい限りです。
学校も病院も寺社仏閣も統廃合になります。この夢のような寺院システムをつくれている我が見性院は仏教界では無双になれます。墓じまい跡地が再開発できるところはまずありません。当院は墓じまいをする人を心待ちにしております。なぜならその後に樹木葬墓地がつくれるからです。また中古物件でもすぐに売れてしまうことがわかりました。よく墓の撤去と離檀料で100万、200万円とかかるとか言われます。そのためにドロンをしてしまう人も多発しているようです。当院はそれがありません。墓は再利用です。顧客本位の仕組みをつくったために他の追随を許しません。経済合理性をも追求してもっとも納得ができてお買い得のお寺をつくることができました。新聞折り込みチラシも絶賛され好評販売中です。納骨堂のような建屋がないため大規模修理や建て替え作業がありません。維持管理のための光熱費不要です。もっとも経済的で当院こそ21世紀を代表する寺院になれると思います。エコ寺院にできたところが勝ちです。それと一気通貫の作業を構築することです。これから当院に一極集中化してくることは確実です。ご期待ください。
令和7年6月9日
見性院住職